事業内容

研修・助言・指導

 子どもの発達科学研究所では、自治体、教育委員会、学校の依頼を受けて、子どもの発達に関する専門的な研修を行っています。
 研修は、1年間かけてシリーズで行うほか、短期間での連続講座などで提供しています。
 また、学校現場などを訪問し、具体的な個別困難事例などの解決もご一緒させていただきます。

発達支援教育リーダー育成研修

1.目的
 発達障がいや虐待その他、子どもの不適応状況の要因について、医療、心理、行動科学、福祉、教育などの多様な角度から正確に見立てる力を養い、具体的な指導法策案を提案でき、学校現場における発達支援の指導的立場となる教員を育成することを目的とする。
2.研修日程及び内容(案)
開催日 分類 タイトル 内容 時間
5月ごろ 教育支援 子ども理解 現状理解、発達障がいの正しい理解、子ども虐待 90分
行動支援 なぜ子どもたちは不適応行動をするのか、行動を捉える、応用行動分析、環境設定 90分
6月ごろ 生命科学 発達障がいと脳 発達障がいを脳機能から捉える 90分
子ども虐待と脳 子ども虐待の深刻な影響、子ども虐待への支援 90分
7月ごろ 社会心理 インクルーシブ教育と合理的配慮 典型例の研究、障害者差別解消法とインクルーシブ教育、合理的配慮とは 90分
家庭支援 保護者面談(演習)、保護者理解、保護者支援のシステム、インテーク(演習)、結果の提示、家庭支援 90分
8月ごろ 教育支援 事例検討1 支援のデザイン、支援のヒント、事例検討の必要性、事例検討の目的と枠組み 90分
事例検討2 正しいアセスメントのために、モデルで理解する(氷山モデル)、事例検討演習、コンサルテーションの前に 90分
9月ごろ 教育相談 各学校の実際を視察(演習) 各学校の実際を視察(演習) 180分
10月ごろ 教育相談 各学校の実際を視察(演習) 各学校の実際を視察(演習) 180分
12月ごろ 教育相談 各学校の実際を視察(演習) 各学校の実際を視察(演習) 180分
1月ごろ 教育支援 脳機能から考える行動支援・学習支援 脳機能から学習・行動を捉える、実行機能と学習・行動、記憶と学習・行動 90分
社会心理 特別支援教育のシステム 特別支援教育のシステム化、学びを具体に生かすために、支援コーディネーターの役目 90分

いじめ予防リーダー研修

 各学校を代表するリーダーに向けた研修です。
 「いじめ予防授業」のやり方を身につけていただき、それぞれの学校に戻り、各学校でリーダーとなり「いじめ予防授業」を展開します。
 また本研修では、各学校ですぐに「いじめ予防授業」が行えるように、教材やワークブックをお渡しします。(生徒用のワークブック等は別料金で販売)
トレーニング1 いじめ予防授業とその構造①  いじめ予防プログラムの概要と、いじめ予防授業の全体像をお伝えします。 90分
トレーニング2 いじめ予防授業とその構造②  いじめ予防授業の内容構成を支える以下の基本的な理論・知識について理解を深めます。
  • 〇いじめを深刻化させる2つのキーワード(アンバランスパワー、シンキングエラー)
  • 〇いじめに関わる人(加害者・被害者・傍観者)の特徴やいじめに関わることによって受ける長期的な影響
  • 〇RTIモデル(教育的介入に対する児童生徒の反応に基づく教育方略)に基づくいじめ防止の方略
90分
トレーニング3 いじめの科学  各校においていじめ予防プログラムの指導者指導を行う上で、必要な理論を深めます。
  • 〇ABC分析
  • 〇いじめ防止対策推進法と国内におけるいじめ定義
  • 〇被害者の沈黙の理由、被害の悪循環
  • 〇傍観者のいじめ防止の可能性
  • 〇いじめ予防のための3つのチェンジ(考え方を変える、行動を変える、集団を変える)
90分
トレーニング4 介入支援の具体的方法  いじめ防止のための介入支援の具体的方法についてお伝えします。
  • 〇いじめ事案・介入シートの活用方法
  • 〇いじめ問題と、大人の行動の問題との深い関連(大人の加害行動・大人の傍観行動)
  • 〇大人を変える3つのポイント(正しい情報と使える技法の提供、エモーショナルフックの活用、計画的な取組)
90分

いじめ予防専門家研修

 この専門家研修は「いじめ予防リーダー研修」を行う『講師』を養成します。
 上記の「いじめ予防リーダー研修」の4つのトレーニングに加え、以下のトレーニングを行います。
トレーニング5 いじめに関する科学的事実の整理  いじめが起こってしまったときの介入支援(3次支援)についてお伝えします。
  • 〇疫学統計学的な視点から捉えるいじめ予防の方略:1次支援、二次支援、個別介入
  • 〇シナリオスタディ(グループワーク)
  • 〇介入支援:加害者の口答え(漂流理論)、被害者への対応
90分
トレーニング6 保護者への啓発と支援  いじめ防止に関わる保護者への啓発と支援についてお伝えします。
  • 〇保護者支援の必要性
  • 〇保護者支援の基本的な考え方
  • 〇保護者への介入支援の具体的な方法(加害児童生徒の親、被害児童生徒の親)
  • 〇保護者支援のRTIモデル
90分
トレーニング7 困難事例  いじめが起こってしまったときの介入支援(3次支援)についてお伝えします。
  • 〇加害者への介入支援
  • 〇被害者への介入支援
  • 〇傍観者への介入支援
  • 〇シナリオスタディ
90分
トレーニング8 予防支援の具体的方法  いじめの発生に関連する学校風土と、いじめの予防的支に欠かせないPBISの考え方、いじめ防止の前提となる新しい生徒指導についてお伝えします。
  • 〇学校風土改善の視点からのいじめ予防
  • 〇PBISで、学校経営や生徒指導にRTIモデルを取り入れる
  • 〇新しい生徒指導の考え
  • 〇具体的な指導のための「問題解決スキル」の課題分析
90分
トレーニング9 ネットいじめの真実  児童生徒のインターネット使用に関する課題(ネット依存・インターネットいじめ等)とその解決方法についてお伝えします。
  • 〇青少年のネット依存の実態
  • 〇ネットいじめとその予防
90分
トレーニング10 いじめ予防の実現  いじめ予防プログラムを行う上で知っておくべき、思春期の子どもの発達をとらえる脳科学の視点、いじめ予防の発達上の意義、子どもの発達を促す教師の行動についてお伝えします。
  • 〇脳の発達と思春期
  • 〇成人期の困難と子ども時代
  • 〇子どもの発達を促す大人の行動
  • 〇教師の行動を変えるための方略
90分

*参考「教師及び支援者向け動画」

 文部科学省からの受託事業「特別支援教育に関する教職員等の資質向上事業」で作成した「行動支援とその目標設定」に関する動画を、無料(要申請)でご覧いただけます。
 個人での視聴の他、申請により職員研修等での利用も可能です。
 動画視聴については、こちらから。
 

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